先日、話題の新型ピーリング剤である「PRX-T33」のデモを受けました。PRX-T33は通称「マッサージピール」と呼ばれており、いわゆるこれまでのピーリングとは作用機序が異なります。

これまでのピーリングが「角質〜表皮内」に作用し、酸の力を利用して剥離を起こさせるのに対し、PRX-T33は「真皮深層」に作用し線維芽細胞のコラーゲン産生を強力に促します。

PRX-T33の主成分は「高濃度トリクロロ酢酸（33% TCA）」と「低濃度過酸化水素」です。

「トリクロロ酢酸」は単純塗布すると化学熱傷を起こしてしまうほどの強い薬液です。深いピーリングを行う際に限り「トリクロロ酢酸」を使用しますが、その強力過ぎる作用のため日本ではあまり使われてきませんでした。

そのような「トリクロロ酢酸」に「過酸化水素水」を配合することによって、皮膚表面に安全に塗布できるようになることを発見し、PRX-T33として商品化したWiQomed社（イタリア）の功績は非常に大きいと思います。

PRX-T33は粘性の高い液体です。水と混ざると失活してしまうため、その点には注意が必要です。１名につき1〜1.5mlのPRX-T33を使用します。マッサージをしながら皮膚に薬液を染み込ませていくイメージで施術します。

施術中に薬液の作用でピリピリ感を感じますが、その程度はかなり個人差があるようです。もちろんスキンコンディションにも左右されます。今回は４名中１名が中程度のピリピリ感を感じ、残り３名はほとんど感じないという結果でした。

施術後は水で濡らしたガーゼやコットンなどで薬液を拭き取り、その後「WiQo顔面保湿ナリシングクリーム（写真下）」を外用します。この保湿クリームは優れもので、それまでのヒリヒリ感がピタッと止まりました。

施術後２〜３日は軽度の乾燥感がありましたが、赤みが出たり、ボロボロと皮がむけたりという激しい症状は一切なかったため、実質的には「No Down Time」と考えて良さそうですね。

PRX-T33の施術頻度は１クールを「週１回のペースで５回」と設定されています。その後はご希望に応じて治療を継続していくようです（月１回程度が目安）。

WiQomed社が提供している臨床写真（Before-After）ではかなりのタイトニング効果（肌の引き締め、ハリ感の改善）が示されています。

本当にこのような効果が認められるのかどうか非常に興味がありますので、製品を購入して「週１回のペースで５回」はやってみたいと思います。良い結果が出ましたら、また報告させていただきます。

＜追伸＞
平成30年2月よりマッサージピールを開始します。関連記事をまとめましたので、ご参照ください。