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2.282018
ゴールはここだ! ニキビ治療ロードマップを作成
日本皮膚科学会の尋常性ざ瘡(ニキビ)治療ガイドラインや学会・セミナー等で得た知見を基に、当院独自の「ニキビ治療ロードマップ」を作成し、すでに患者様にもご活用いただいております。
現時点ではヴァージョンを「2018.2〜」としており、今後新しい情報を加えて適宜更新して行く予定です。
特徴としては、以下のような点が挙げられます。
■BPO(過酸化ベンゾイル)のアレルギー性接触皮膚炎(ACD)は体質的な問題(患者様と薬剤の相性)であり、薬剤の優劣によるものではありません。本副作用の発生率は約2~3%と言われていますので、30~50人の患者様にBPOを処方するとお一人はACDを発症する計算となります。この避けがたい副作用の影響を可能な限り少なくするために、第1週目は「Short Contact Therapy」を採用しました。
■BPO、アダパレン共に、使用中は皮膚が乾燥傾向となります。事前に保湿ローションにて皮膚を保湿しておき、その上に治療薬を外用することによって大抵の場合は問題となりませんが、それでも強い乾燥感を感じる患者様もいらっしゃいます。そのような場合は、さらに保湿クリームを重ね塗りする「サンドイッチ保湿」を推奨しています。
■アダパレンはレチノイド反応(赤み、カサつき、かゆみなど)が出やすい薬剤です。徐々に慣らして行くとスムースに導入できるため、3~4週目は「アダパレンの漸増法」としています。
■エピデュオゲル(BPO+アダパレン)は現時点で最も効果の高いニキビ治療薬です。ニキビ痕を予防する効果も認められています。本薬剤を治療に組み込めるよう、4週間かけて皮膚を徐々に慣らして行くようプログラムを組んでいます。
■日本皮膚科学会のニキビ治療ガイドラインでは、治療開始から3ヶ月以内で抗生剤を終了するよう推奨しています。難治性ニキビの場合は「完全に抗生剤ゼロ」とするのが難しい場合もありますが、目標としてはこのように設定しています。
■当院のニキビ治療の目標(ゴール)は「6ヶ月間の治療を終了した時点で、面ぽうや赤ニキビがゼロ(=ほぼツルツル肌)」です。BPO、アダパレン、エピデュオゲルの登場で、このような目標が実現可能な時代となりました。ぜひ6ヶ月間の治療をやり抜いていただきたいと思います。
■ニキビ治療は「面ぽうや赤ニキビがゼロ(=ほぼツルツル肌)」となった時点で終了ではありません。その後は良い状態をキープするための維持療法が必要です。ご自身なりのニキビ年齢が終了するまで、維持療法を続けましょう!
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