患者様よりお問い合わせを頂きました。

爪白癬菌のレーザー治療（自由診療で）が出来るクリニックを探しております。

内服薬については他の生活習慣病などの内服薬を使っており飲み合わせの副作用でX、クレナフィンも効果があまりありませんでした。

自由診療で受診したいのですが、お知らせ下されば幸いです。

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

ご質問の「爪白癬のレーザー治療（自由診療）」について回答いたします。

結論から申し上げますと、申し訳ございませんが当院では行っておりません。

爪白癬に対するレーザー治療（ロングパルスYAGレーザー治療）が日本で紹介され始めた頃、当院でも複数のモニターさんを募集して同じ治療を行なったことがあります。結果としましては、「ある程度改善効果は認められるものの、完治させるのは難しい」というものでした。

本治療に関する講演を聞きに行き、講演後に演者の先生に「ご経験上、何%くらいの方が完治に至るのですか？」と個人的にお聞きしたことがあります。「率直なところ◯◯%くらいです」と予想通り低い数字を挙げられておりました。このような経緯があり、当院では採用を断念した次第です。

爪白癬の治療を希望される患者様は、「ある程度の改善」ではなく「完治」を期待されクリニックにいらっしゃると私自身は考えております。そのため当院では可能なかぎり内服治療（ラミシール錠、イトリゾールカプセル）を行なっております。内服薬が現状では最も効果的なためです。

「既存の爪白癬治療用内服薬」と「ご自身が服用している薬剤」との飲み合わせに問題があるとのことですが、実は平成30年7月末に爪白癬に対して「ネイリンカプセル」という新薬が発売されました。ネイリンカプセルは併用禁忌薬剤がなく、併用注意薬剤も非常に少ないのが特徴のため、この薬剤であれば飲み合わせも大丈夫かもしれません。当院でも採用しており、処方は可能です。

ネイリンカプセル発売直前に書いた記事しかございませんが、よろしければ過去記事もご参照ください。
■【院内勉強会】発売間近の新規爪白癬内服薬・ネイリン

爪白癬のレーザー治療（自由診療）についてはお役に立てず申し訳ございませんでした。

回答は以上となります。
どうぞよろしくお願いします。