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12.62018
多発性陰嚢粉瘤症は治りますか? 治療費はいくら?
患者様よりお問い合わせを頂きました。
初めまして。
多発性陰嚢粉瘤だと思われるものが17年前位から出来ています。最初の数年は袋が大きくなるものの、潰すと白いラードのようなものが出て小さくなるのを繰り返していました。ここ数年は大きくなる事は無くなり、潰せるようなものは無いのですが、小さく白いニキビのようなものが多数残っています。触ると硬い感じです。
綺麗にしたいのですが保険適応でしょうか? いくら位掛かりますか?
当院からの返信です。
〇〇様
お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。ご質問の「多発性陰嚢粉瘤症の治療」について回答いたします。
粉瘤(アテローム)は真皮内に「表皮に類似した細胞からなる袋状の構造物」が出来てしまう病気です。
表皮の最外層に角層があるように、袋状構造物の内側にも角質が作られ次第に溜まってきます。潰して出てくる白いラード状のものがまさしくこの角質という内容物です。また内容物が早い速度で溜まると、「あっ、急に大きくなった!」と感じることとなります。
粉瘤を完治させるには単純に切開して内容物(角質)を出すだけでは不十分であり、前述の袋状構造物を全て摘出する必要があります。
従いまして、例えば炭酸ガスレーザーなどで蒸散させるという方法は対象物の大きさや存在する深さを考えると現実的ではなく、やはり手術という選択が適切です。
大変申し訳ありませんが、当院では「多発性陰嚢粉瘤症の手術」には対応しておりませんので、ご来院いただいた場合は手術が受けられる近隣の形成外科を紹介させていただくこととなります。
病気の治療なので保険適応となると思われますが、保険の適否および治療費用に関しては実際に治療を行う主治医に確認していただく必要がございます。
回答は以上となります。
ご検討ください。どうぞ宜しくお願いします。
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