アナウンスBlog
4.142024
汗管腫治療は難しいですか? 可能ですか?
患者様よりお問い合わせを頂きました。
両目下瞼の汗管腫があり、とても気になります。
何度か皮膚科へ行き見てもらったことがありますが、治療しても「治ることがない」「夏以外の、汗をかかない時期は目立たないから」と断られてばかりです。
やはり治療は難しいのでしょうか?
当院からの返信です。
〇〇様
お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。ご質問の「汗管腫に対する治療の可否」についてに回答いたします。
ご質問の文章を拝見し、2つの病気が混同されているという印象がありますので、まずはその点から説明させていただきます。
汗管腫(かんかんしゅ)とは「汗管を構成する細胞に類似した腫瘍細胞」が真皮内に増殖する疾患です。季節的な変動はありません。
一方、「夏以外の、汗をかかない時期は目立たない」という特徴を有するのは、汗嚢腫(かんのうしゅ)である可能性が高いです。真皮内にある汗管の一部が拡張、もしくは嚢胞形成(袋状に拡張した構造となること)し、発汗時に汗が溜まることによって膨隆します。汗をかく量が少ない時期は平坦なので、その存在自体を確認できない場合も多いです。
問診や診察の結果、まずどちらの疾患であるかについて検討する必要性があります。治療方法や予後、経過が異なるためです。
「やはり治療は難しいのでしょうか?」というご質問へのお答えとしましては、「簡単ではありませんが、可能です」となります。多くの皮膚科医は手を出さない(出せない)疾患ではありますが、当院では対応しています。
治療にはシネロンキャンデラ社の特殊な炭酸ガスレーザー「CO2RE」を用いています。CO2REは高性能なスキャナ機能を有しているため、0.5mm刻みでドリル状に皮膚を蒸散させることができます。通常1〜2mmのスポットで病変部分を蒸散治療し、気になる隆起病変を平坦化させています。
治療のご希望がございましたら、ぜひ一度ご来院ください。
診察の上、より詳細に説明させていただきます。回答は以上となります。
ご検討ください。なお、今後の来院・受付に関する事務的なご質問は、下記までお電話にてお問い合わせください。
Tel:043-423-3552どうぞ宜しくお願いします。
アナウンス Blogカテゴリー
アナウンス Blog
- 大陰唇の被角血管腫へのレーザー治療に関するご質問2024年12月1日
- 日本レーザー医学会総会で学会発表してきました2024年11月17日
- アトピー性皮膚炎へのデュピルマブ適否と他の対策について2024年11月3日
- レーザー治療後の炎症後色素沈着は一生治りませんか?2024年10月27日
- 先天性ホクロと異所性蒙古斑の治療を同日に受けられますか?2024年10月13日