アナウンスBlog
9.82024
老人性白斑は薬や処置などで治療できますか?
患者様よりお問い合わせを頂きました。
82歳男性です。老人性白斑についてです。
若い頃より日常的に日焼け機会の多い生活で、現在も週3日ほどテニスをしています。
腕、脚の日焼けする露出部分に大小数ミリ大の白斑があり、年々目立ってきています。
痛痒は何もありませんが見た目自分でも気になるので軽減、解消の術は無いものかと悩んでおります。施術、服用薬、塗り薬…等ご教示いただければ幸いです。
〇〇区在住で通院可能です。よろしくお願いいたします。
当院からの返信です。
〇〇様
お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。ご質問の「老人性白斑の治療」について回答いたします。
老人性とつく「老化に伴う皮膚病変」の4大メジャー、およびその原因は下記となります。
・老人性色素斑(いわゆるシミ):角化細胞の機能異常、および軽度の表皮肥厚
・老人性疣贅(老化に伴うイボ):角化細胞の機能異常、および重度の表皮肥厚
・老人性血管腫(赤い半球状隆起):毛細血管の過剰増殖
・老人性白斑(老化に伴う色素脱失):色素細胞の機能不全それぞれの疾患に対する主な治療は下記となります。
・老人性色素斑(いわゆるシミ)→Qスイッチレーザー治療
・老人性疣贅(老化に伴うイボ)→炭酸ガスレーザー治療
・老人性血管腫(赤い半球状隆起)→ロングパルスYAGレーザー治療
・老人性白斑(老化に伴う色素脱失)→特になし老化に伴う皮膚疾患の多くは対応可能なのですが、老人性白斑だけは内服療法、外用療法、および機器を用いた治療において良い方法がないのが現状です(日焼けは皮膚の老化を加速度的に早めるため、サンケアは老人性白斑の予防においては有益です)。
どうしてもということであれば、手術的に取り除くことは可能ですが、老人性白斑が多発している場合、摘出手術は現実的ではありません。
「見た目が自分自身でも気になる」ということですので、「メディカルメイクアップ製品」や「衣類による被覆」が現実的な対応ではないでしょうか。
メディカルメイクアップとして「ダドレス(GRAFA社)」という製品があります。これは「白斑部分に塗ると白さが目立たなくなり、効果が2〜3日持続する」というものになります。ぜひ、検索してみてください。
回答は以上となります。
どうぞ宜しくお願いします。
アナウンス Blogカテゴリー
アナウンス Blog
- 日本レーザー医学会総会で学会発表してきました2024年11月17日
- アトピー性皮膚炎へのデュピルマブ適否と他の対策について2024年11月3日
- レーザー治療後の炎症後色素沈着は一生治りませんか?2024年10月27日
- 先天性ホクロと異所性蒙古斑の治療を同日に受けられますか?2024年10月13日
- 陰嚢被角血管腫の治療後に血栓ができて問題となりますか?2024年10月6日