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12.292024
13歳中学一年生におけるニキビ治療の改善点と心構え
患者様よりお問い合わせを頂きました。
娘13歳中学一年生のニキビ治療について悩んでおります。私自身もニキビが昔出来て、長年悩み辛い思いをしたので、娘には、早くきれいになって欲しいのです。
ニキビが出来始めたのが早く2年ほど前です。身体は細く、痩せ方で、38kg 身長も大きくはないです。ただ顔がとてもオイリー肌で悲しいです。こんなにオイリーでニキビが治る時が来るのか、とても心配です。
初めはオデコに白ニキビが少しできていました。その後、少しずつ増えてしまい、おでこや頬に大きく数個できるようになってしまったので、病院でべピオやべピオローションを貰い、少しずつ付ける面を増やしました。今ではほぼ全体的につけて寝ています。それでも、出来ては治りの繰り返しです。
最近は大きな赤ニキビはデュアックを乗せるようにつけています。
初めてべピオを塗ってから一年半は経っていると思います。少し赤くなる程度で、そこまで副反応はありませんでした。
また最近出来る量が増えてしまい、病院でビブラマイシン50(1錠)、十味敗毒湯3粒(1袋)を毎晩夜一回、14日分処方され、市販のビタミンCとBを飲み始めて10日程が経ちました。抗生物質も少しずつ効いてきたのか、今は少し落ち着いた状態です。それでも頬に赤ニキビから黄ニキビが数個あり、やっと引いてきました。
よくみると、こめかみや頬のフェイスラインはなんとなく浅く皮膚がくぼんでいます。色の跡も残り辛いです。
自宅の近くにニキビ治療に力を入れている病院がなく、先生のHPを拝見し、ニキビ治療について詳しく出ていたので問い合わせさせてもらいました。
今後も、今のままべピオローション治療を続けて治るのか、抗生物質をやめた後、また増えてきてしまわないか、とても不安です。今している治療が、合っているのかよくわかりません。
保険外のピーリングやプラズマ治療はまだ子供なので適応外でしょうか?
なんとかして、保険外でもなんでも出来ることがあるなら綺麗にしてあげたい気持ちでいっぱいです。
当院からの返信です。
〇〇様
お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。ご質問の「ニキビ治療に対する不安要素」について回答いたします。
お子様のニキビ治療が難渋し、深くお悩みになられていることはよく理解できました。早く良くなられるよう、お手伝いできればと思います。
まずニキビの根本的な原因についてです。一般的には思春期に伴う男性ホルモンの分泌亢進と言われており、その影響が少なくなるまでニキビは出続けることとなります(いわゆるニキビ年齢)。ニキビ年齢はおおよそ20歳前後までですが、個人差もありより長く続く場合もあります。
ニキビは「○○歳になったら終わりますよ」と言えない病気なので、終わりが来るまでうまくコントロールしていく必要があります。ニキビを自分のコントロール下において、気になる病変の出現を最小限に抑える手段を身につけることができれば、ストレスも格段に減らせます。
治療の指針として日本皮膚科学会が発行しているニキビに関する治療ガイドラインがあり、それに沿って治療をしていきます。
まず外用剤使用に関する改善点です。ベピオ、デュアックの主成分は「過酸化ベンゾイル(BPO)」です。BPOは非常に有効な成分ですが、同じくらい有益な「アダパレン」という成分が入っているディフェリンという薬剤もあります。ディフェリンはBPOと作用機序が異なり、併用するとより治療効果を上げることができるため、ここは改善の余地があると思われます。
次に内服薬です。抗生剤、漢方薬ともに処方量が少な目だと思います。体重が多くないため、その点を主治医が考慮した可能性もありますが、もう少し多い方がしっかり効くと考えられます。炎症性ニキビ(赤いニキビ)が改善したら抗生剤は中止し、外用剤中心の治療に移行できるようにしたいので、そのためにも外用剤の強化は必要と思われます。
ケミカルピーリングやプラズマ治療は13歳であれば問題なくお受けいただけます。
回答は以上となります。
ご検討ください。なお、今後の来院・受付に関する事務的なご質問は、下記までお電話にてお問い合わせください。
Tel:043-423-3552どうぞ宜しくお願いします。
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