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大型な先天性ホクロに対するレーザー治療は可能ですか?



患者様よりお問い合わせを頂きました。

1歳0ヶ月の男児です。

生まれつき右腕に1×2〜3センチの楕円形のほくろ(あざ)があります。

レーザー治療は可能でしょうか。切除になりますでしょうか。

よろしくお願いします。

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

ご質問の「大型な先天性ホクロに対するレーザー治療」について回答いたします。

炭酸ガスレーザー治療の対象となる一般的な後天性ホクロ(以下、AMN)と、先天性ホクロ(以下、CMN)を比較した場合、組織学的に大きく異なる点があります。

皮膚は表皮、真皮、脂肪組織の3層構造となっています。

AMNの多くはホクロの細胞(以下、NC)が表皮内、および真皮の上層に分布しています。従って炭酸ガスレーザーにてNCが分布している範囲を蒸散させ、湿潤療法によって皮膚を再構築させることが可能なため、術後に大きな痕を残すことなく治療できます。

それに対してCMNの場合は、NCが真皮深層にまで分布していることが多いため、炭酸ガスレーザーで蒸散可能な範囲まで治療したとしても、NCが深部に残存してしまう可能性が高くなります。このような理由から、CMNに対してのレーザー治療は一般的ではなく、手術的に摘出する方法が選択されます。

通常は1歳を過ぎた頃に、全身麻酔下にてCMNに対する手術を行うことが多いため、お近くの形成外科にて相談されると宜しいかと存じます。

回答は以上となります。
ご検討ください。

どうぞ宜しくお願いします。



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