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レーザー治療後の炎症後色素沈着は一生治りませんか?



患者様よりお問い合わせを頂きました。

26歳女性です。

最初は、顔にほんの数ミリの小さなシミがポツポツある程度だったのですが、それでも気になるなと思い、2023年の7月に某美容クリニックにて、シミ取りレーザーを実施し、気になる小さなシミだけでなく、それに加え両頬に10円玉くらいの大きさで照射され、夏真っ最中ということもあり紫外線にはより一層気をつけないといけなかったのですが、1ヶ月後の8月に紫外線が本州の約10倍と言われている南国へ1週間滞在したせいで、炎症後色素沈着を起こし、照射した部分が濃く残ってしまいました。
(レーザー前の肌の状態に比べてかなり悪化して、レーザーしたことを後悔したくらいです。)

その後、この歳でこんな大きなシミに見える色素沈着があったりしてたらやばいな、、、と思い、今度はフォトトリプルという施術を5回受けたのですが、その施術を受ける前と何も変わらず、薄くもなりませんでした。
ただただお金だけを無駄にしてしまいました。

このようなシミ取りレーザーから1ヶ月後の8月に、強い紫外線による炎症後色素沈着を起こしてしまった場合は、もうどのような施術をしても一生綺麗な肌に元通りになることはないのでしょうか、、、?

ちなみに美容内服を1年経った今でもずっと飲み続けています。

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

ご質問の「レーザー治療後の炎症後色素沈着」に回答いたします。

レーザー治療を行った後に炎症後色素沈着(以下、PIH)を合併すること自体は、珍しいことではなく、ある一定の確率で起こります。そのためレーザー治療前の「PIHに関する説明」は必須であり、PIH治療はレーザー治療の一環として常についてまわる問題です。

レーザー治療1ヶ月後に南国へ行かれたとのことで、その影響は少なからずあると思いますが、PIHを生じている主な原因はレーザー治療そのものにあると思います。

PIH治療に用いられる一般的な薬剤は「トレチノイン(以下、ATRA)」や「ハイドロキノン(以下、HQ)」です。日焼け対策をした上でATRA、HQのいずれか、もしくは両者を外用していただければ、通常は3ヶ月程度(フェイスラインに近い部分では6ヶ月程度)でPIHは改善します。

レーザー治療から1年2ヶ月が経過しているにもかかわらずPIHの改善が見られないというのは、かなり不自然な経過であると思います。ご質問文の中の「どのような施術をしても一生綺麗な肌に元通りになることはないのでしょうか?」への回答は、「いえ、そのようなことはありません。通常は回復します」となります。

現状からなぜ回復が遅いのかに関してははっきりしたお答えができませんが、当院にてPIH治療を行うこととなれば「色調改善としての内服薬(トラネキサム酸、ビタミンC・E)、ATRA外用薬を使用しつつ、患部への紫外線・摩擦刺激を避け、不必要な美容施術を控えていただきながら、3〜6ヶ月程度経過観察する」ことになるかと存じます。

治療のご希望がございましたら、ご来院ください。

回答は以上となります。
ご検討ください。

なお、今後の来院・受付に関する事務的なご質問は、下記までお電話にてお問い合わせください。
Tel:043-423-3552

どうぞ宜しくお願いします。



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