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佐倉ざそう勉強会 2017-03-02



ちょうど1週間前にウィシュトンホテル・ユーカリで開催された「佐倉ざそう勉強会」に参加してきました。

佐倉ざそう勉強会

演題 「ざ瘡治療で迷わないために」
演者 秋葉原スキンクリニック 院長 堀内祐紀先生

約10年前に比べ日本のざ瘡(ざそう:ニキビ)治療は大幅に進歩しました。それまで抗生剤含有外用剤とイオウカンフルローションぐらいしかなかった状況が、世界的標準薬である下記薬剤が次々に発売されたからです。

■2008年 ディフェリンゲル(一般名 アダパレン)
■2015年 ベピオゲル(一般名 過酸化ベンゾイル(BPO))

さらに次は2種類の主成分が入った配合剤が発売され始めました。「BPO+クリンダマイシン(抗生剤)」のデュアック配合ゲル、そして「アダパレン+BPO」のエピデュオゲルです。

アダパレンやBPOは日本のざ瘡治療の歴史において革命的な存在です。非常によく効く薬剤で、使い慣れた今となってはもはや診療において欠かすことができません。

しかしながら、アダパレンやBPOはある一定の割合で副反応(軽い赤み、カサつきなど)が発生する薬剤でもあります。副反応に関しては、患者様へ処方前に十分説明し、また発生した場合に適切に対処することによって、患者様が治療から離脱しないよう医師側も努力はしています。

しかしながら治療離脱を100%回避することは難しいのが現状であるため、堀内先生は「いかに継続していただくか」に関して自分のクリニックで実践している様々な工夫も含め講演されていました。

日本皮膚科学会作成の「尋常性ざ瘡治療ガイドライン2016」においてざ瘡治療は「急性炎症期」と「維持期」に分類されています。

ついつい派手な皮疹が出ている「急性炎症期」ばかり注目されやすいのですが、ざ瘡治療の真髄は「維持期」にあります。つまり「ほとんど治ったように見える状態になってからも、いかに維持療法を継続して再発を予防できるかが重要」ということです。

本日の「いかにざ瘡治療を継続していただくか」というご講演は、日常診療において大変参考になる内容でした。今後当院でのざ瘡治療においても、そのエッセンスを取り入れていきたいと思います。

堀内先生、本日はありがとうございました。



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