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顔面播種状粟粒性狼瘡に高周波治療は有効ですか?



患者様よりお問い合わせを頂きました。

汗管腫への治療法は、「高周波治療のアグネス」によるものがタイムラグもなく良いとの知識得ておりました。

汗管腫と肉芽腫(顔面播種状粟粒性狼瘡)では同じ効果得られないでしょうか?

ネットではアグネスによる顔面播種状粟粒性狼瘡の治療の記事はなく、その点教えて頂けないでしょうか?

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

顔面播種状粟粒性狼瘡におけるアグネスの効果ですが、医療機関からの報告がない(ネット上に記事がない)=効果が確立されていない、と考えて良いかと思われます。

私自身はアグネスの使用経験がありませんが、使用している医療機関のWEBサイトを読む限り、「先端は通電、基部が絶縁構造になっている針を皮膚内に刺し、表皮は温存しつつ、真皮内のみ高周波による熱変性によって皮膚を部分的に壊死させ、対象となる皮膚内病変の構造を破壊する」治療方法と考えられます。

顔面播種状粟粒性狼瘡にアグネスが有効かどうかについては、正直なところを申し上げると、判断することができません。

ただしアグネスに限らず「皮膚内に各種エネルギーを与え、対象物を破壊し治療効果を得る」方法はたくさんありますが、それらは全て「周囲の正常皮膚組織が持つ、破壊した部分を修復するであろう予備力」に期待して行われるものです。

従って、顔面播種状粟粒性狼瘡を患ってらっしゃるご自身がアグネスをお受けになるというのは、かなりハイリスクであることは間違いありません。

ご病気自体が皮膚に激しい肉芽種性炎症を伴っているため、前述の「予備力」が低下していることが予想されるためです。

アグネスは「ダウンタイムなしに真皮内病変を治療できる医療機器」のようですが、ご自身がお受けになった場合は予備力低下のため、目論見通りに病状が改善するのか、改善しないのか、もしくは逆に悪化するのかが、全く推測できません。

このような観点から、仮に私自身がアグネスを所有していたとしても、治療を引き受けることはないかと思います。

以上となります。
どうぞよろしくお願いします。



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