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12.202018
私はこのままで大丈夫? 太田母斑のレーザー治療
患者様よりお問い合わせを頂きました。
初めまして。
こちらの「レーザー治療を成功に導くための5つのポイント」を読ませて頂き、大変勉強になりました。
そこでお聞きしたいのですが、実はニキビで通っている皮膚科で「目の下はクマではなく太田母斑だ」と診断され、11月上旬に一回目の照射を受けたのですが、アフターケアがほぼなく、擦らないでくれと言われたのみで日焼け対策が重要だという説明もありませんでした。他の病院で太田母斑の治療を受けた方のブログを照射後に読んで知った「テープを貼る」というアフターケアもなく、同じ病院で今後もレーザーを受けて良いか不安になってしまいました。
軟膏などを処方される事もありませんでした。アフターケアとして、テープを貼らないで良い場合もあるのでしょうか?
アザ自体は薄く範囲も狭く、軽症ではあると思います。カサブタも3日程度で剥がれ、今は照射前よりアザの色が濃いですが、これに関しては元々問題ないと聞いていたので心配はしていないのですが・・・。
また、以前他の形成皮膚科で相談した際には太田母斑ではなく皮膚が薄いため血管が透けて見えているか、血行不良だと診断されエパデールが処方された経験もあるため(改善はしませんでした)、今からでも別の病院にも診て頂いた方が安全ならそうすることも考えています。
全てレーザー治療を受けた病院で聞くべきことなのですが、少し聞きにくい雰囲気の先生であることと、治療をスタートしてしまったので色々言いづらいという状況で(レーザーの種類も確認せず始めてしまい、それも不安のひとつになっています。保険適用で、照射時間は短いとは思います)、こちらの記事がとても分かりやすく親身なご説明だったのでメールを送らせて頂きました。
大変お手数ですが、もしよろしければご返信頂けますでしょうか。よろしくお願い致します。
当院からの返信です。
〇〇様
お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。ご質問の「太田母斑のレーザー治療」について回答致します。
まずレーザー機器の種類ですが、保険適用となっているのであれば「Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー」か「Qスイッチ・ルビーレーザー」ですので、「レーザー波長」や「照射時間(パルス幅)」に関しては問題ないと思われます。
アフターケアの方法は医師により様々であり、統一された方法というものはございません。
治療後のケアの目的は「創面の保護」です。不用意に力がかかり、レーザー治療後に生じる薄いカサブタが早い段階で剥けてしまうと、治療1ヶ月前後に出てくる炎症後色素沈着が「濃く」、そして「長期間」出てしまうためです。
Qスイッチレーザー治療後に生じるカサブタは、顔面であれば約1週間で自然に剥がれます。それまでの期間を大事にしたいため、当院ではテープ保護をお願いしています。
創面の保護を目的として、「テープ派」、「コンシーラー派」、及び「ハイドロコロイドジェル派」の先生方がいらっしゃいますが、「保護なし派」の先生は少ないと思われます。
しかしながら、「保護なし」であってもトラブルが発生せず、治療がうまくいくのであれば、全く問題はございません。術後の対応については、医師各々の判断となります。
日焼け対策については行ったほうが宜しいかと思われます。治療部位は紫外線に対して敏感となっており、紫外線が強く当たってしまうと炎症後色素沈着が濃くなるためです。
「今からでも別の病院にも診て頂いた方が安全ならそうすることも考えています」とのことですが、この点につきましては、最終的なご判断はご自身で行なっていただくこととなります。どうしても心配ならば、ご自身が通院可能な圏内にいらっしゃる別の医師にセカンドオピニオンを求めてみてはいかがでしょうか? その際の「回答の内容」や「自分との相性」を総合的に判断した上で転院についてご判断されるのが宜しいかと存じます。
回答は以上となります。
ご検討ください。どうぞよろしくお願いします。
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