アナウンスBlog
6.92019
日本皮膚科学会総会2019 in 名古屋
今年の日本皮膚科学会総会は名古屋で開催されました。名古屋は大阪、京都へ行く際によく通過してはいるのですが、降りたことはほとんどない地域でした。以前来たのは、研修医時代の学会参加の時だったので、20数年ぶりかな?
この学会で目新しいものが2点ありました。1つ目は「3A M-BF CREAM」です。これは「強力な抗菌作用がある銀イオン」と「強力な保湿成分であり、かつ抗炎症作用も報告されているサクラン」を主成分としたスキンケアクリームとのことです。
本製品はあくまでもスキンケアクリームという位置付けなので、「○○に効きます!」とは宣伝できないものの、「銀イオンによるMRSAや緑膿菌に対する殺菌時間確認試験結果」や「銀イオン配合抗菌軟膏の伝染性軟属腫への臨床応用」など興味深い資料が載せられています。
そのデータによると「伝染性軟属腫の治癒率は3ヶ月間の外用で約80%」というではありませんか! このデータに再現性があるのであれば、本当にすごいことです。サンプルを申し込みましたので、入手できたらテストしてみたいと思います。
もう1つはSTORZ Medical社製の「CELLACTOR」という医療機器です。これは体外衝撃波(腎結石破壊装置)の技術を応用し、開発された治療器で、低出力体外衝撃波(腎結石破砕装置の1/10の出力)により皮下脂肪を破壊・分解するとのことです。
このような効果を利用して、体に対しては「痩身治療」、顔に対しては「たるみ治療」に用いられるそうです。これまで皮下脂肪組織の厚みを減らす医療機器として、ラジオ波、超音波、レーザー、冷却など様々なエネルギーソースが用いられてきましたが、体外衝撃波の効果はいかがなものなのでしょうか? 先行して導入した医療機関からの情報を期待したいですね♪
プローブ先端のアタッチメントを変えることによって、体外衝撃波の効き具合を調整するそうです。
本社を訪ねれば、デモ施術を受けられるそうなので、時間を見つけて行ってみたいと思っています。当院では痩身治療を行う予定はないものの、CELLACTORは頬部や下眼瞼のたるみに有効とのことです。特に「脂肪突出による下眼瞼のたるみ・膨らみ」に対しては、手術以外になかなか良い手段がないため、CELLACTORが打開策となりうるのかどうかに期待しています。
アナウンス Blogカテゴリー
アナウンス Blog
- 日本レーザー医学会総会で学会発表してきました2024年11月17日
- アトピー性皮膚炎へのデュピルマブ適否と他の対策について2024年11月3日
- レーザー治療後の炎症後色素沈着は一生治りませんか?2024年10月27日
- 先天性ホクロと異所性蒙古斑の治療を同日に受けられますか?2024年10月13日
- 陰嚢被角血管腫の治療後に血栓ができて問題となりますか?2024年10月6日