アナウンスBlog

口唇ヘルペス後の赤みはいつ治るのでしょうか?



患者様よりお問い合わせを頂きました。

1ヶ月ほど前に唇ヘルペスが再発しました。

早めに薬を塗り処置はしていましたが、唇という事もあり、カサブタになっては割れて、出血して・・・を繰り返しました。現在、カサブタが取れてからだいぶ経ちますが、赤みがくっきり丸くずっと残っています。

すごく目立ちます。

いつか治るのでしょうか?

この赤み、跡を消す何かいい方法や薬はあるのでしょうか?

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

ご質問の「口唇ヘルペス後の赤みへの対処」について回答いたします。

ご存知の通り、口唇ヘルペスはウイルス性水疱を生じる疾患であるため、炎症が強いと皮膚への深いダメージに発展する場合があります。浅いダメージは「びらん」、深いダメージは「潰瘍」と呼ばれます。

口唇ヘルペスに限らず、皮膚に潰瘍を生じた場合、再上皮化には1ヶ月、完全修復には3〜6ヶ月程度の期間を必要とします。その期間は修復部分に多くの血液を送り込む必要があるため、無数の血管が拡張します。その現象を皮膚の外側から見ると「赤み(いわゆる炎症後紅斑)」として認識されます。

炎症後紅斑は潰瘍の修復が完了すると、自然と目立たなくなっていきます。修復期間が3〜6ヶ月程度なので、炎症後紅斑も同程度の期間と考えていただいて結構です。一般的な対応としては「経過観察のみ」となります。

炎症後紅斑を消す薬はありませんが、薬以外の治療方法としては「血管を破壊するレーザー治療」があります。修復に必要な自然現象を強制的に終了させることになるため、医師側としても賛否両論ある方法であり、慎重に検討されることをお勧めします。

回答は以上となります。
ご検討ください。

どうぞ宜しくお願いします。



関連記事


ページ上部へ戻る